近代日本の身装電子年表 改訂版
● ご利用にあたって
この電子年表は、洋装がまだ日本人の日常の衣生活として定着していない期間を近代とし、1868年(明治元年)~1945年(昭和20年)の第二次大戦終結までを対象としています。本年表の第一の目的は、その時代時代に生きた人々の身装(身体と装い)の再現・確認のための手がかりを提供することです。
年表の構成
年表全体は、「事件」、「現況」と「情景」画像、および「回顧」で構成されていますが、「事件」、「現況」と「情景」画像は年表形式で、「回顧」は従来のデータベース形式で情報を提供しています。
「事件」は一般的な歴史年表が主にあつかう一回性のできごとを対象として記述しています。法的規制、災害、社会的事件のほか、発明、考案、展覧会など、時日のはっきりしている事柄をここに記述しています。
「現況」は、その時代を生きた人達の、自分たちの今についての観察と、意見とを記述しています。流行など、始めと終わりの時日がはっきりしない事柄および各年の物価が、ここに含まれます。「情景」画像は、「現況」をイメージでとらえるための参考として掲載しています。ただし、「現況」欄の事柄と必ずしも対応はしていません。景観、男性、女性、子どもなど、各年に出現した画像事例です。原則として著作権消滅後の画像を利用していますが、何かお気づきの点がありましたら、お知らせいただければ幸いです。
「回顧」は、4,5年以上を経たのちに思い出として書かれた、あるいは語られた内容をとりあげています。思い出はある特定の時代枠(ex.明治の中頃、昭和の初め)で語られる場合が少なくありません。そのために、「回顧」の内容は歴年枠にいれずに、検索の手がかりとなる主要テーマを用意しています。
また、明治の回顧が中心となっていますが、これは時代が下るにつれて、同時代資料が豊富になり、わざわざ回顧資料を用いる必要がなくなるためです。
使用方法
- ブラウザの JavaScript と CSS を有効にしてください。
- Internet Explorer 8 以上(IE 11 推奨)、Firefox、Chrome、Safari(いずれも最新版を推奨)、iPad iOS 7 以上(iOS 8+Safari 推奨)等でご覧いただけます。
- 低速なCPU、通信環境など利用環境によっては表示に時間がかかる場合があります。
画像は数M程度の大きなものもありますので、特にモバイル環境では、従量制課金、容量制限に近い場合はご注意ください。
- 画面の操作方法や、ブラウザのより詳しい条件は、下のリンクからご覧ください。(別ウィンドウに開きます。閲覧終了時はそのまま閉じて下さい。)
① 年号のスクロールバー(色分けは明治・大正・昭和の区別)
② 年号一覧(クリックでその年の記事を表示)
③ 「現況」( [原資料] はクリックで画像表示)
④ 「情景」(クリックで画像拡大)
⑤ 「事件」
⑥ 表示欄
⑦ 表示欄の切替ボタン、操作ボタン各種(右上箇所)
⑧ 年表や記事の移動ボタン(右下箇所)、右側のスクロールバーで記事を移動
⑨ 検索ボタン
「事件」と「現況」の表記
◎日 付
改暦前、1872(明治5)年12月以前の日付は、原文の刊行の日付をそのまま記載しています。
翌年翌々年になされた新聞の総括的記事は、各年の最後に記載しています。
◎文章表記
本年表は資料紹介も目的のひとつですから、できるだけ原テキストのままの引用につとめています。
原文の引用部分は " " で示し、原文がカタカナ表記の場合はそのままとしています。ただし片仮名平仮名とも、現代仮名づかいに直しています。漢字は原則として原文のままですが、あまり特殊なもの、見慣れないものについては、現在の字体に変更、あるいは漢字のあとに( )を用いルビを記載している場合があります。漢字の送りがなも現代の送りがなに変更している場合があります。
◎見 出 し
つぎの理由により、個々の項目には見出しを付けていないものが多くあります。
・当時の記事そのものに見出しのないものが少なくないこと
・記事の記述が短く、それ自体が見出しの役目をすること
・日常生活の豊富な出来事に、あらたな適切な見出しをつけるのがむずかしいこと
流行の項目については見出しをつけ、見出しに続いて簡単な内容を記載している場合があります。その多くは、原テキストの見出しに添っています
◎典拠文献
・採録対象資料
採録対象となった新聞および雑誌の主なものは、次の通りです。
○ 新聞
『東京日日新聞』,『大阪毎日新聞』,『朝日新聞』,『大阪朝日新聞』,『読売新聞』,『都新聞』,『報知新聞』,
『国民新聞』,『時事新報』,『やまと新聞』,『萬朝報』『平仮名絵入り新聞』,『東京絵入り新聞』
○ 雑誌
『女学雑誌』,『以良都女』,『風俗画報』,『家庭雑誌』,『都の花』,『新小説』,『婦人画報』,『婦人世界』,『婦人公論』
・新聞の出典表記
新聞名は[ ]中に示し、月日および面を以下の方法で示しています。
例:[大朝
12/12(6)]←大阪朝日新聞 12月12日6面
[大毎
5/5(夕4)]←大阪毎日新聞 5月5日夕刊4面
[都 1/4(付2)]←都新聞 1月4日付録2面
初期の新聞は、頁付けのないもの、乱れているものなどさまざまです。このような場合、頁付を省略している場合があります。
・雑誌の出典表記
雑誌は{ }中に示し、筆者名・記事タイトル・雑誌名と何月号であるかを示しています。頁数を略しているので、原文にあたる場合は掲載雑誌の目次を参照してください。
例:
{吉村幸夫「職業婦人の収入調べ」婦人画報 12月}
・図書の出典表記
引用した図書はごくわずかですが、図書名は、『 』中に著者名とタイトルを示しています。
・典拠の省略
以下の記事については、原則として典拠を省略しています。
法令。公的行事。大きな災害・天災。周知の社会的事件。死亡記事など。
「事件」欄の刊行物の表記
・各年の最後に、その年に刊行された裁縫書、美容書、その他の身装関連書、雑誌記事(論文)、雑誌創刊、身装に関連する評判小説等を、緑色で記載しています。
「現況」欄の月の表記
・「現況」欄の月の表記を淡色で示しているのは、風俗にかかわる事柄の起こりや終わりの時を特定することはできないからです。月は単なる目安と考えてください。各年の最後に、物価をまとめて記載しています。
「回顧」の表記
・本年表は資料紹介も目的のひとつですから、できるだけ原テキストのままの引用につとめています。
原文の引用部分は " " で示し、原文がカタカナ表記の場合はそのままとしています。ただし片仮名平仮名とも、現代仮名づかいに直しています。漢字は原則として原文のままですが、あまり特殊なもの、見慣れないものについては、現在の字体に変更、あるいは漢字のあとに( )を用いルビを記載している場合があります。漢字の送りがなも現代の送りがなに変更している場合があります。
「回顧」の検索
採録資料の書誌事項のほか、主要テーマ、キーワード、身装概念用語(コード)などで検索が可能です。
漠然とした年代で検索をする場合は、検索画面の<全項目>、あるいは<時代区分>のところに、「19世紀後半」、「19世紀終わり」、「20世紀初め」、「20世紀前半」と入力して検索してください。
主要テーマは、次の27テーマをさしています。これらのテーマは検索画面で選べることができます。