このデータベースは、インドネシアを中心にフィリピン、マレーシアとベトナムの一部をふくむ諸民族(多くはオーストロネシア語族)の木造民家とその付属建築を対象にしています。
木造建築の世界的中心のひとつであるこの地域では、家屋が民族的なアイデンティティの対象として、世界にも類のない独特の建築様式を発展させてきました。
建築構造を忠実に再現した3次元CGを通して、その建築の魅力と謎にせまります。
CG作成の元になるデータは主として佐藤浩司が1981年以来おこなってきた東南アジア各地の民家、集落の写真と実測図です。現在ではもはや見ることのできない建築もふくまれています。
CGは3Dグラフィックソフトウェアである Autodesk Maya で作成し、作成したCGデータをもとに建築物内外を巡回する gif アニメの形で公開しました。
環境がととのえば、将来は3次元CGの特徴を生かした別の公開方法が可能になるかもしれません。
本データベースには、CGのほか調査時に撮影された写真と野帳記載のデータの一部をあわせて公開します。
2016年現在、本データベースに掲載されているのは、3次元CG化された建物50棟(未完成を含む)、民族データにして35件です。
データベースは現在も更新作業の途中にあり、完成までのプロセスをふくめて公開します。
CG作成は以下の館内プロジェクトにより可能になった。
- 平成20年、21年度文化資源プロジェクト「三次元CGを利用した世界の民族建築デジタルアーカイブ構築のための基礎技術の開発」
- 平成23年、24年度文化資源プロジェクト「三次元CGを利用した民族建築デジタルアーカイブの構築」
- 平成26年、27年度文化資源プロジェクト「三次元CGを利用した民族建築デジタルアーカイブの構築」